低糖質・高脂質ダイエット ちょっと怖いが効くだろうか: ずくなしの冷や水

2016年09月24日

低糖質・高脂質ダイエット ちょっと怖いが効くだろうか

英国の優れた心臓専門医 ASEEM MALHOTRA氏によるDaily Mail紙への寄稿の概訳

元記事:DailyMail 2016/7/2
Eating MORE fat while cutting carbs and quitting sugar can help you lose weight and be happier, says top cardiologist

英国の優れた心臓専門医曰く、「炭水化物を減らし、糖分の摂取をやめて、脂質を摂る方が減量に効果的な上に、よりハッピーになれますよ」

英国 Harefield病院の心臓専門医の研修医として勤務していた2010年当時、私(ASEEM MALHOTRA医師。以下同じ。)は、緊急の手術を要するほど進行した心疾患の患者を担当。朝の診察を行っていた際に病院の朝食を見たところ、糖質たっぷりのシリアル、トースト、たっぷりのジャムとマーマレードが出されていた。そもそも、このような食事がこの心臓病を悪化させるようなものなのに。

これを見た私は、精製された食品満載のこの病院食自体が英国の典型的な悪しき食習慣を如実に表していると気づく。

これまで医師として学んできた患者への食事指導は、心臓を健康に保つためには、脂質を減らして炭水化物に置き換えて減量するというものであった。

ある種の脂質は、生命維持のために必須であることが証明され、むしろ摂取する方が健康に良いにも拘らず、脂質を炭水化物に置換した食事が患者に勧められ続けられたため、本来患者を治癒するための食事が、むしろ足をひっぱるかのような糖質満載のジャンクフードに成り果てていた。

この誤った食事指導による精製された炭水化物と糖質の摂取過多は、もはや英国における食事の風土病にすらなりつつあると私は確信。

菓子類を食べないからと言って安心してはいけない。市販の食パンやパスタソースにも隠れ糖分が添加されており、全加工食品の原材料の8割が糖質で構成されているのである。そもそも、精製された小麦粉、ジャガイモ、米は体内に入ると糖代謝されることも考慮に入れなくてはならない。従って、おやつにケーキを食べなくても、日々気がつかずに小さじ40杯の糖分を摂取しているのである。

他方、脂質は、完全に悪者にされてしまっている。我々は、脱脂粉乳を飲み、バターの代わりにマーガリンを使い、鶏肉の皮は食べないように指導される。これら脂質こそ体に必要であるにも拘らず、である。

私は、この高糖質・低脂質の食事が西側諸国における死亡の主因となっていると確信。そもそも糖分は、世界中で問題となっている肥満のみならず2型糖尿病から心疾患を含む慢性疾患発症のリスク要因である。

糖質は、代謝に壊滅的なインパクトを与えるインシュリンの過剰な放出のみならず、コレステロールを肥大化させ冠動脈に損傷を与える。このほか、加工食品の日々の摂取により、体内では血糖値が乱高下するというジェットコースター状態になる。

世界中の研究を調査した結果、むしろ糖質を抑えて脂質を増やした方が良いことが証明された。しかし、この結果は、英国の医学界からは執拗なまでに無視されている。

英国よりも肥満等が深刻な米国では、一足早く米国心臓協会(American Heart Association)が2009年に機関紙で糖質の摂取の危険性と、1日の摂取量の上限として男性は小さじ9杯、女性は6杯と発表した。

英国では、1日の摂取量の上限は小さじ22杯とされており、これに愕然とした私は、自らこれまでの常識を打ち破る低糖質・高脂質ダイエット(low-carb, high fat diet。以下「LCHFダイエット」という。)を敢行。

そのダイエットは、ワインを楽しんだり、バターを載せたジューシーなステーキを食べたりときついものではなく、精神的にも健康上もこれまでにないくらい良くなったので、是非多くの人に勧めたい。

私は、患者に政府が推奨する低脂質ダイエットをやめさせ、@精製された炭水化物及び糖分の摂取を控えること(以下「低糖質」という。)、それまで毒とまで言われたバター、チーズ、ヨーグルトのようなA飽和脂肪酸を含む脂質の摂取を増やすよう勧めた。また、「低脂肪」、「低コレステロール証明」と表示された食品を避け、そのままの自然な状態の食材を摂取するように指導した。その結果は劇的なものであった。

50台の男性は、糖質制限のみで半年で約20kg減量し、それまでの失敗続きのダイエット人生でこれほど簡単に減量できたことが信じられないと喜んでいる。

私が提唱する脂質摂取を推奨するダイエットの新聞記事を読んだ2型糖尿病を患う男性からは、家族の恐怖とは裏腹にバターを食べ始め、炭水化物を減らしたところ、コレステロール値が近年にないほど良くなったと感謝するメールが送られてきた。

危険なレベルの高血圧の40台の女性が私のところに紹介されて来たが、LCHFダイエットを行ったところ、2箇月後には血圧は正常になり、経過観察からはずれた。

私自身、それまでは、甘いシリアルとフルーツジュースではじまり、ジムのあとは、スポーツドリンクを飲み、昼食にパニーニ(訳者注:イタリアのホットサンド)とチョコレートバー、夕食には、大盛りのパスタかご飯とナンでカレーを食べていた。大食をしていた割には、不思議なことにいつも空腹に見舞われていた。空腹を満たすために就寝前には、大きなチョコレートケーキを食べたりしていた。

自ら提唱するダイエットを開始してからは、精製されたパン、パイ、タルト(訳者注:パイ生地あるいはビスケット状の生地が使われる)、パスタ類、白米を避け、低糖質の食事をし、オリーブ油、ナッツ類はあまり気にしないで摂取した。さらに18箇月前には、全粒粉を含めパンをやめ、ジャガイモや豆類のでんぷん質の野菜の摂取量を減らした。

最近は、代わりにカリフラワーライス(訳者注:お米の代替としてカリフラワーをフードプロセッサで砕いて米状にしたもの。糖質は、お米の4分の一になる。)とズッキーニスパゲッティ(訳者注:ズッキーニを麺状にしたもの)を食べている。

食事内容は、結果的に科学的にも健康に良いことが証明されているギリシャ・地中海料理に近いものとなった。心臓を保護する飽和脂肪酸(肉、魚、卵、乳製品、ナッツ類、オリーブ、アボカド)の摂取量も大幅に増やした。

今は、朝食か昼食に卵2,3個入りの野菜オムレツと一握りのナッツ類を摂っている。

また、コーヒーに一塊のバターか小さじ一杯のココナッツオイルを溶かし、より長い時間空腹感が生じないようにしている。

サラダにたっぷりのエクストラバージンオリーブオイルをかける等、一日に最低でも大さじ4杯のオリーブオイルを摂取するようにしている。これは体に良いということが証明されているからである。ワインも無論楽しんでいる。

多くの人は、フルーツジュースやスムージーはヘルシーだと思っているが、実際のところ、砂糖水よりも少しだけマシという程度に過ぎない。

むしろ、ベリー類を朝食時に一回、夕食後のデザートとしてりんご一個を食べる程度である。

結果、運動してもひっこまなかった太鼓腹は、以前よりも運動量が減ったにもかかわらず消えた。

つまり、炭水化物や糖分を摂取すると体内でブドウ糖に変化し、消費されなかったブドウ糖は、脂肪となる。炭水化物の摂取を控えると、体内に蓄積した脂肪を消費することになる。

この効用以外にも、炭水化物や糖分は、中毒性があることから、これら糖質が引き金となる空腹感に苛まれることがなくなる。

食事の基本が精製された炭水化物で構成されていると、血中のブドウ糖が満腹中枢の働きを阻害し、空腹感を覚えさせるのである。

これまでの医学の常識に従えば、私は、コレステロール過多にして重症の心臓病持ちという歩く時限爆弾でなくてはならないはずである。しかし、LCHFダイエットの結果、健康状態は向上しているのである。
このダイエットは、自分を心臓病、早老、がん、認知症から守ってくれていると確信している。最新の研究で、この食事革命の効果を支持するものが発表されている。

米国ボストン近郊のTufts大学は、大さじ1杯のバターでさえ心臓病の罹患リスクを上昇させるものではないということを証明した。ここ何十年に亘りバターを悪者にしてきたのは、誤りだったという証拠が挙げられている。

低糖質な食事をしている限り、バターの摂取は、健康的なものであり得る。自分であれば、周囲は抵抗を感じるだろうが、4日に一本のバターを消費するだろう。

これらLCHFダイエットの有効性を証明する研究結果がいくつも出ているにも拘らず、英国の「健康的な食事ガイドイラン」が改正されていないのは、もはやスキャンダラスであるとすら言えよう。この官僚的な対応に起因するのみならず、これは、低脂肪食品という大きな市場であり、既存の食品産業にとって不都合であるからだろう。

2012年のロンドンオリンピックのスポンサーは、コカコーラ社にマクドナルド社であり、英国栄養基金(British Nutrition Foundation)の会員は、砂糖産業であるコカコーラ社、ケロッグ社、マクドナルド社、ネッスル社とペプシ社であり、英国栄養士会(British Dietetic Association)は、バランスのとれた食事の一環としてフルーツジュースを推奨しており、それは当面変わりそうにない。

しかし、これは変えねばならない。私は、LCHFダイエットが長寿に資することを説明したドキュメンタリー「The Big Fat Fix(多量の脂質が健康問題を解決)」を共同プロデュースし、数週間後に公開される予定である。これが奏功することを希望する。

必ず効果を期待できるため、是非皆さんもこの食事革命に参加していただきたい。

新たな健康的な食事方法の総括

私が実践しているLCHFダイエットは、これまでの世界的に流布している従来のダイエット手法と真逆であるものの、世間の関心を集め、医学的根拠もできはじめている。
来週には、Karen Thomsonの最新刊「Sugar Free」には、美味なレシピ本が発行される。
LCHF仕様に食生活を変化させるということは、糖分とでんぷん質 (全粒粉、シリアル、パン、パスタ、米、ジャガイモ等) を制限し、健康に良い脂質の摂取を増やし、適切な量のタンパク質(魚、肉、卵、乳製品)を摂取することである。
それは、食べ物をできるだけあるがまま食べ、食材の品質、栄養価を考慮に入れつつできるだけ材料から調理し、加工食品を極力避けることである。

典型的な高炭水化物の食事では、その糖分が血中でブドウ糖に変化し、エネルギー源として利用されるが、余剰のブドウ糖は、インシュリンの働きにより脂質に変化し、体内に蓄積する。
しかしながら、炭水化物の摂取を一日50g以下に制限すれば、ブドウ糖からエネルギーを得ることができず、体脂肪及び摂取した脂質からエネルギーを消費するようになる。

LCHFダイエットは、血糖値とインシュリン分泌の乱高下から人体を解放し、健康に良いのみならず良い体型を保つのに資する。糖分がなければ、皮膚の状態が改善し、精神状態も安定し、物事に集中できるようになり、健全な形で満腹中枢が働くようになる。これにより、LCHFダイエットを行うと、腹部や臀部から脂質を代謝しやすくなるため自然と減量しやすくなるのである。
Translated by a Japanese fugitive


a Japanese fugitiveさんによるこの食事法についてのコメント
posted by ZUKUNASHI at 16:55| Comment(0) | 健康づくり
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