シリア情勢 34 トルコが欧州、中東、北アフリカを混乱の坩堝に投げ入れる?: ずくなしの冷や水

2015年11月27日

シリア情勢 34 トルコが欧州、中東、北アフリカを混乱の坩堝に投げ入れる?

トルコ大統領の息子は、ISISの幹部と親しく石油取引に従事していると言う。中国のツイッター類似のSNSで画像が広まっている。

ロシア系メディアも、トルコよ、お前はどっちの側に立っている?と問うている。

トルコはISISの側だ。トルコ自身は、シリアの穏健派反政府勢力を支援していることまでは認めている。

トルコのこの立場が、サウジ、イスラエル、湾岸産油国と同じであるということは、欧州各国は十分に知っていたはずだ。

そして、難民、テロ。さらに加えてNATOの負担。これはたまらん。

欧州の政治指導者は、ISISの掃討が自分たちの直面する問題解決の早道だと知っている。そのため、1ヵ月半もロシアに空爆を続けさせた。

そのように考えるとアサドシリア大統領退陣要求には、これまで多額のカネを投じてきた米国などISIS育成国の要求にも配慮して賛同しているが、本音はとにかく早くISISをつぶしたいということだろう。

ロシアの空爆が成果を上げISISの劣勢が明らかとなってきたところで各国の本音が露呈。サウジは巨額の武器購入を提示してロシアに翻意を促したらしいし、トルコは戦闘機撃墜という手に出た。

ここ1週間ほど、ロシアはISISの石油密輸インフラを集中的に叩いてきたから、トルコの石油密輸関連の仕事は急減している。トルコ経由で戦闘員が4万人もシリア入りしていたり、武器や麻薬に至るまでトルコが扱う品物やサービスは数え切れない。米国が供与したトヨタのトラックもおそらくはトルコ経由だろう。

ISISが消えては、トルコの商売のうまみが消える。NATOをけしかけてでもロシアに攻撃の手を緩めさせたいというのが、トルコの動機だろう。もちろん、イスラエルや、サウジ、そしてもちろん米国の明示または黙示の同意または了承を取り付けているはずだ。

ロシアの対応は、まだ冷静さを保っている。経済的な取引中断は、当然のことだ。爆弾を打ってくるような国が供給する食料品など怖くて食えたものではない。

ロシアは、基地の防衛体制を固めて攻撃続行だが、頭の中にはロシア軍に対する攻撃が激化することは当然想定されている。

もし、ロシア軍のISIS攻撃が中断し、周辺国からISISへの支援が強まり、ISISが勢いを盛り返すようなことになったら、もはや戦場はシリアにとどまらず、中東はもちろん、欧州にも、北アフリカにも飛び火し、各地で戦火やテロが広がるだろう。

おそらくもう一つの超大国は、そのような事態は悪くはないと考えているのではなかろうか。自由に介入でき、思うように各国の政治体制を変えられる。

仏大統領が米国を訪問してオバマに会ったが、イスラムテロリストに対する戦いを強めるべきとの説得には耳を貸さなかったらしい。この後、仏大統領はモスクワを訪問するはずだが、米国がISIS掃討に乗り気でないことが分かった今、ロシアとどこまで協力するか。

シリアとロシアは、トルコに通じる国境を閉鎖すべきだ。生活物資などの供給確保も必要だろうが、政府軍やヒズボラが確保した海岸から物資を搬入する手もある。

もっとも、すでに国境に列を成していたタンクローリーは姿を消したはずだ。国境閉鎖よりも戦闘員をトルコに追い出すことが急がれるのかも知れないが。

トルコとシリアの国境を鉄道が走っているところもあり、ヒトは自由に行き来できそうだが、道がつながり車が通れるところは5箇所程度だ。

とにかく混乱がシリア国外に持ち出されるのは、なんとか食い止めてほしいと思う。中東の人々がこれ以上の殺戮と混乱に見舞われるのは、なんとしても防ぎたい。

・・・・・

sputniknews.com/middleeast/20151127
The shooting down of the Russian Su-24 bomber over Syrian territory earlier this week could well be President Erdogan's act of revenge, especially considering that his family is rumored to be involved in ISIL's illegal oil trade, Stanislav Tarasov, an expert on Middle East, told Radio Sputnik.

The downing of the aircraft is "a severe provocation. Erdogan's family is directly involved in the incident. … Quite possibly, the Su-24 crash was an act of revenge," the analyst noted.

"Turkey was recently rocked by a major corruption scandal. We could soon learn that President Erdogan himself is directly linked to ISIL. … Erdogan is constantly keeping the Turkish society on edge. The Turks are always fighting against domestic and foreign enemies. This has led to Erdogan severing ties with many countries," the analyst observed.

sputniknews.com/military/20151127
In what is a prime example of twisted logic, President Recep Tayyip Erdogan warned Russia against using its ultra-modern S-400 air defense system to shoot down a Turkish fighter jet if it violates Syrian airspace just days after Ankara brought down a Russian Su-24 bomber.

Downing a Turkish warplane over Syrian territory would qualify as aggression, Erdogan told CNN in response to a question on what would happen if a Turkish fighter jet were to stray into Syrian territory.

"This kind of an incident which may happen of course will further push us to take measures. … Of course it will be an aggression against our rights of sovereignty and it is a natural right of [Turkey] to protect those rights," Erdogan said.

エルドガンは正気でない、間違いなく。
posted by ZUKUNASHI at 16:43| Comment(4) | 国際・政治
この記事へのコメント
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/11/isis-22.php
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/
仏大統領はテロの3日後、EU条約に規定されているEU集団的自衛権行使でIS爆撃を決定した。NATOは動かさなかった。


Posted by hiyaase at 2015年11月27日 10:55
http://www.mag2.com/p/news/127893

この記事によく纏まっています。
Posted by suzuranateurope at 2015年11月28日 07:13
suzuranateuropeさん、こんにちは

まぐまぐニュース読んでいたら下のお奨めに
http://www.mag2.com/p/news/126534/3

がありました。

NYタイムズにクルーグマンがアベノミクス敗北宣言のコラム書いてますね。
これでヘリコプター・ベン理論とかなくなりそうで、参考になりました。
いつ敗北宣言が出るか、ずっと待っていたのです。
好景気になるわけないから敗北宣言以外はあり得ませんでしたがね。
御礼申し上げます。
Posted by hiyaase at 2015年11月28日 21:32
トルコ、トルコと、寺山修司の「トルコのももちゃん」じゃないが、
日本もこういう悲しい現実の中で、トルコや他国をどうこういっている場合じゃないかもね。
トルコに笑われても仕方ないかも。
放射能が身体に悪いと言うと叩かれるんだから(苦笑)。

Posted by hiyaase at 2015年11月28日 22:15
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