気持ちはいつも「永遠の少年」の高年者を侮るな! 若い人からこんな正面切ったチャレンジは受けていないぞ: ずくなしの冷や水

2015年11月02日

気持ちはいつも「永遠の少年」の高年者を侮るな! 若い人からこんな正面切ったチャレンジは受けていないぞ

管理人より少しお若いとお見受けするhiyaaseさんからの質問に管理人は毎回たじろいでいる。管理人の回答がすべて正しいと言うつもりはないが、少なくとも矛盾したことは書かないで凌いできた。残念なことは、若い方からはこのような核心を突いたチャレンジがないことだ。とても残念に思っている。

Q:部屋の中は、窓開けないで生活していますが
現状では床とか寝床とか汚染度は気にしなくていいですか?(東京)
A:うーん、なんとお答えしてよいやら・・・。
まあ、「行きたいところへは行ったし、食べたいものは食べたし」人生の楽しみを極めつくしたhiyaaseさんですから率直にお答えします。
NOです!
東京の特別区などでは、屋内までアルファ線源、ベータ線源で汚染されています。2011年だったと思いますが、日本から米国に帰った米国人家族が、家財等の汚染検査を受けてすべて廃棄したそうです。
ガンマ線源もあったのでしょうが、それ以上にアルファ線源、ベータ線源の汚染が強かったのでしょう。
日本でも、アルファ線を出す放射性物質については、ガンマ線についての規制基準より10倍厳しくなっています。
関東でも米国土壌調査によれば、御殿場でもウラン232が放射線管理区域に該当する濃度で降下しています。
避難されるときは、すべて捨てていくことです。

Q:ドライクリーニングよりも、水洗いのほうが落ちるのでしょうか?
A:7年前にこんな記事を書きました。
2008年04月17日 生活防衛第8弾 背広を家で洗う
http://inventsolitude.sblo.jp/article/14128357.html
この記事は、反響がありました。高級生地の背広は無理ですが、量販店で売っているようなものは、洗濯機の「ドライ」コースで洗えばまずOKです。
臭い、シミ、良く落ちます。
皮脂は、もう絶対水洗いですね。もともと、少し高級なジャンパーの襟が皮脂で色が変わり、もう十分着たからと水洗いしたらきれいにとれたのがきっかけです。
クリーニング屋さんのドライは、叩いてホコリを落とし、溶剤で洗います。皮脂の「脂」は取れるのでしょうが、「垢」のほうはとれませんね。考えれば当然のことなんですが。汗も脂は取れても塩分は取れないはずです。
放射性物質がどうかということになりますが、これもホコリだと考えれば、水で洗い落とすほうが絶対有効なはずです。
ただ、セシウムは水に溶けやすいので洗濯でよく落ちるというのは、ちょっと眉唾です。大気中を飛んできたセシウムは短い時間で化合物になり、そう簡単には水に溶けないと思います。どんどん溶けるなら、道路や平滑な面に落ちたセシウムは半減期を待たずに溶けてなくなるはずです。

Q:>人並みには努力しているとか、高価な機械でいちいち食品を測定しているという方がおられますが、その程度では筆者の考えでは被曝回避徹底からほど遠い
測定してそこまでしてダメとは、なにゆえに?
A:市民測定所で使っているようなバケツ型の測定器でも1千万円とか何百万円もしますから個人では持てません。10万円以上する測定器でも、ガンマ線が特に高ければ差が出ますが、5Bq/kgと10Bq/kgの差が確実に測れるということはないです。カリとセシウムの違いも認識できません。
食品内部のβ線源は外部から測るのは食品の水分による遮蔽があり無理。密着しなければ検出しないα線はもちろん測れません。ガンマ線を測るときもすりつぶして試料用容器にびっちり詰めるのが原則です。
100Bq/kg の汚染濃度のものは分別できるでしょうが、10Bq/kg、5Bq/kgと数値が小さくなるほどバックグラウンドの影響も大きくなり、意味のある測定は困難です。スペクトル分析をしている市民測定所でも低濃度の場合は、測定値のバラツキが大きいと指摘されています。
個人用の測定器は、基本的に空間線量率を測るように設計されています。測定単位は基本が μSv/h。一方、物の汚染度は放射性物質が出す放射線量をBq数で測ります。1秒当たりの崩壊数です。入ってくる放射線量を見るか、出て行く放射線量を 見るかでまったく測定方法、システムが変わります。
ベータ線を出すストロンチウムのベクレル数を測るのには手間とカネがかかります。アルファ線はさらに難しいです。一般にベータ線やアルファ線の数を測るのが難しいために、米国土壌調査でも70から80あるサンプルのうち6つしか詳しい分析、測定をしていません。日本政府は、その困難性につけこんでベータ線源やアルファ線源による汚染について頬かむりを決め込んでいるのです。
どうせ調べることができないなら、一に地域、二に品目でリスクのあるものを排除していくしかありません。そのようにしていくと、海外産食品比率90%は合理的であり、いずれそうしなければならなくなると考えます。

Q:チェルノブイリの研究でバクテリアが放射性物質を食べる話は有名になってましたが。
A:このような話は日本でも信じる方が少なくないようです。
引用先の表現の揚げ足取りをするわけではありませんが、「放射線を食べる」というのは誤解を招く表現です。
「実験では回収した菌に日光の代わりに、有害な放射線を与えると菌たちは驚くことにこれらを吸収し、成長していった。」とありますが、光合成をする菌が日光の代わりに放射線で成長に必要な物質を作り出すということはありうることです。光もガンマ線も電磁波です。
「放射性物質を食べる」という表現もよく見かけますが、人間も放射性物質を食べて病気になります。
微生物が放射性物質を食べるとその放射性物質の放射能が消えるのかどうかという点がポイントですが、私は消えないと思います。
その微生物が触媒のような働きをして常温核融合のようなことがあれば、放射能が消えることがあるのかもしれません。
ですが、放射性物質が少なくなったり、放射能が少なくなったりするのは、微生物が増殖してその一部が別の場所に移動したり、微生物が放出したガスなどに放射性物質が移行して雲散霧消しただけなのではないかと私は思っています。
放射性物質を減らす微生物を見つけられれば、ノーベル賞をもらえるどころか、それを越える賞を創設できると思います。
夢がなくてすみません。

Q:http://biohotlab.com/
福島でも既に除染していますけど。
流行らないだけで。
A:この引用先は、「光合成細菌が放射性物質を吸着して除去する」とありますから、誇大表示ではないと思います。南相馬で最初に認識された「黒い物質」は藻類が多いとされています。関東各地でも藻類が放射性物質を吸着し、高い放射能を出すものがあると指摘されています。

光合成を行う藻類が放射性物質を吸着するわけですから、光合成細菌が同じ働きを持っていることは考えられます。きのこは光合成をするのか知りませんが、これも菌類で吸収性は高いですね。

私は、繁殖しやすいキノコの菌を庭にばら撒いて出てきたきのこを片っ端から除去すれば、放射性物質を除去できると思います。

引用されたサイトはよく見ていませんが、問題は「光合成細菌の大量培養」と「放射性物質を吸着した光合成細菌」の回収方法です。ひまわりが放射性物質をよく 吸収すると試験栽培まで行われました。こちらは回収が容易ですが、放射能の高いひまわりをどう処分したのでしょう。実際は、ひまわりにはそれほど選択的な吸収能力はありませんが。

きのこなら乾かせば大幅に減容しますのでこちらのほうが現実的ではないかと思っています。

いっそのこと、放射性物質を吸着、吸収する効率が高く、かつガスを放出する微生物を使ったらどうなのでしょう。それなら微生物の回収の手間はいりません。

自分の庭にそのような微生物をばら撒いて何年か遠くに避難する。留守の間に微生物が放射性物質を吸着してガスで放出してくれるわけですから、自分はそのガスを吸わないで済みます。近所の人の被曝症状が深刻化するかもしれませんけど・・・。

微生物を使ったフィールド実験は、ほかにもやられている例がありますが、結果はまだ見ていません。

除染は所詮幻想です。実験室レベルで成功しても実用化はほど遠いです。ガスで拡散する方法も、汚染地域全体で同じことをやったら、放射性物質の濃度は変わりません。

Q:風が吹くと線量率が上がるのですね。
勉強になりました。
ところで、東京で近所はコンクリートばかりで畑とかないのですが、やはり上がるのでしょうか?
上がるとすれば、公園とかいやですね。コンクリートばかりのところでも、外出の時はマスクをするほうがいいのでしょうか?
ずくなしさんはマスクしますか?
A:風が吹いて線量率が上がるのは、放射性物質が空中を舞うからですが、ガンマ線源もベータ線源もアルファ線源も舞うことは同じです。地表からホコリが舞い上がることを考えれば、容易に分かります。

その単純な事実に、放射性物質の出す放射線の種類ごとの飛ぶ距離とそれらの放射線を測定器で測定する際の検出範囲の問題が加わり、特にベータ線源とアルファ線源については測定器の近くまで飛んできたときに検出されやすくなるということです。

都会のコンクリートだらけの場所ではどうか? もっともな疑問だと思います。

上に書いたような空中を舞うベータ線源やアルファ線源が何なのかは実はよく分かりません。ですが、米国による土壌調査では、ウランもストロンチウムもプルトニウムも量の差はあれ、降下したことが確認されています。

この中で特に注目されるのは、ウランです。ウランはウラン238とかウラン235とか色々あり、それらから始まる崩壊系列もウラン系列とかアクチニウム系列とかいくつかあり、その崩壊過程で生まれる娘、孫核種は、系列によって名前は同じでも質量数が異なります。

ただ共通しているのは、途中で必ずラドンを経由することです。ラドンは気体ですから原子がばらばら、空気よりは少し重いようですが、風が吹けば自由に飛びます。

そして、気体となったラドンもさらに崩壊して最終的には鉛になりますが、すぐに凝集して地面に落ちるということにはならないでしょう。ラドンの娘や孫がベータ線源やアルファ線源として空中を舞うわけです。

専門家は触れませんが、福島第一原発事故によって大気中に放出された放射性物質のうち最大量のものはウラン238です。これが燃料棒の中の大半を占めていたのですから当然です。現にウラン232という核反応生成物も見つかっています。

日本は、もともと土壌にウランが多いのだそうですが、そこにさらにウランがばら撒かれたのです。それは、野原、山野、公園、農地、都市のビルディングの上に降り、家屋内の家財等まで汚染しました。

畑や山野が遠くても、気体になった放射性物質は容易に飛んできます。地面の中からラドンガスが出てくることもあります。

沖縄では地質的に家屋内のラドン濃度が高まりやすく、米軍は健康被害防止のため、米国で定められた環境基準を適用していると聞きます。

2011/3/15にはプルームは時速数十キロメートルの速さで東京まで飛んできました。セシウムなどは粒子のままだったのですが。

大都会ではベータ線源やアルファ線源は飛ばないということはありません。むしろビルの谷間では滞留することもあるでしょう。

グラウンド、サッカー場、野球場、競馬場、河川敷などは郊外と変わらないと考えたほうが良いと思います。

マスクは、吸気被曝の防護策としては頼りないものですが、沖縄にお住まいの方が、マスクをエアーサンプリングのフィルター代わりに使い、掃除機で数分間吸引して放射能を測定したら驚くような数値が出ています。

効果は間違いなくあります。

posted by ZUKUNASHI at 11:12| Comment(10) | 福島原発事故
この記事へのコメント
ずくなし様

私を勝手に爺にしないでください。
「僕は永遠の少年だ」といつも言っている単なる高年者です。

(似たようなもんだ?)
オイオイ、そこのあなた、
この歳になると、1年違うと、全然若さが違うのよ。
おまけに若返りの研究を始めているからさw
(勝手に、w付けて、おどけてようw)
Posted by hiyaase at 2015年11月02日 12:12
ずくなし様

爺というより、永遠の少年のhiyaaseですが、

上記記載の質問でお尋ねした件ですが、

>Q:ドライクリーニングよりも、水洗いのほうが落ちるのでしょうか?

クリーニング屋に電話したら
「ドライ+水洗い」の「ダブル洗いコース」というのがあって
ジャケットで、ドライ料金プラス300円だそうです。
これで、いろいろな汚れが落ちるそうです。

ウランやストロンチウムまで落ちるのかと聞こうと思いましたが
ジョークが通じそうにないので聞きませんでした(オイオイ)。
Posted by hiyaase at 2015年11月02日 12:40
hiyaaseさん 大変失礼しました。お詫びして訂正させていただきます。
Posted by ずくなし at 2015年11月02日 13:26
訂正して直したら、時系列で、意味通らないかも(笑)

ああそうだ、クリーニング屋に
「ジャケットの水洗いだけ」はないのか、聞くの忘れた・・・。
いけねえ。

いきなりダブル洗いを説明始めたのは、
料金が儲かるからか、水洗いだけはないのか、
どっちかだから。
聞いておくのだった。また、聞こう。
Posted by hiyaase at 2015年11月02日 13:51
私が背広の水洗いの記事を書いた当時は、そのようなことをする人はまずいなかったようです。記事を書いた後で検索したら、個人の他のサイトで1、2あった程度ですし、否定的な声がおそらくはクリーニング業界の方から出ていました。
ドライの場合、毛足の長いカシミアのコートなどと一緒に洗われると、そういう高級衣料に付着していた放射性物質が安い背広に移ってしまうこともあったはずだと考えています。
知人から重いダッフルズコートをもらったことがありますが、個人用の測定器で測定しても高い値が出たので返却したことがあります。
Posted by ずくなし at 2015年11月02日 14:16
ずくなし様

なるほど、毛足が長いといけないのですね。
セーター着ない主義でよかったですが
ベストは着るなあ。
困るなあ・・・。
Posted by hiyaase at 2015年11月02日 21:30
ベスト程度なら、手洗いするとか。あるいは、ときどき更新されてはいかがですか。
私は、セーターも洗濯機で洗っています。
ベスト程度なら手洗いも可能、形も崩れません。
Posted by ずくなし at 2015年11月02日 21:56
そうですね。
安物ベストだから型崩れとは無縁ですね。
それでいこ。

麻のジャケットは穴が無数にあるわけで、よくなさそうですね。
穴があるといいのかな、悪いのかな、どちたでしょう。

あ、思い出した。
鉱物収集が趣味ですが
マダガスカルの天青石は「硫酸ストロンチウム」だった。
とんこつラーメンの記事で思い出した。
誰か知りませんか。天然ストロンチウムの危険性。

話が千鳥足でごめんなさい。
化学調味料の話はおもしろかったので、
記事一覧に載せていただけませんか。
辿りにくいから。
Posted by hiyaase at 2015年11月02日 22:06
実験データは見ていませんが、麻は綿より毛羽立っていませんから、洗えば落ちやすいのではないでしょうか。

「硫酸ストロンチウム」については知識がありません。読者からのコメントを待ちましょう。確か、花火の赤か紅か色を出すのに使われるのがストロンチウムの化合物のはずです。
花火大会ではストロンチウムがケムトレイルのようにバラ撒かれるのですね。離れた風上から見るべきということになりましょうか。
Posted by ずくなし at 2015年11月03日 00:23
ずくなし様

さすが理科系ですね。
麻の穴と、綿の毛羽立ちと、比較して綿ですか。
なるほど、なんでも毛足の短さが第1優先なのですね。
ダウンコートやウインドブレーカーはツルツルだから安心しようw
なっとく。
麻が大好きなので少し助かったか。
洗濯問題は、だいたい解決しました。
ありがとうございます。

天青石・硫酸ストロンチウムを砕いて、
花火の赤にする話は聞いたことあります。
しかし、天青石はどこの石屋でも置いているけど。
どうなっているんだろう。

もっとも、ラジウム石とか、姫川薬石とかには近づかないようにしていますが。
「ラドン温泉が体に良いから、放射能は大丈夫」と
某国立大学有名工学部の知り合いが、へんな理屈を言います。
食事に招かれると刺身ばかりで、食べながらそういう話を説教されます。
しかたないので、私は刺身の間の大根の敷きづまを拾い集めて食べますw
こちらも意地ですから。
Posted by hiyaase at 2015年11月03日 10:07
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