上の記事に関して読者から情報の信憑性についてお尋ねがあり、筆者は次のように答えた。
ボランティア活動で亡くなられた方の情報で私の知るものは、冒頭に掲げた記事(原発問題2014/5/21の記事「福島へボランティアに行って突然死!!『近所の学生15人うち、既に2人が原因不明で死亡』」)に含まれています。
情報源はツイートやブログ記事で、私がツイート主などに確認したりはしていません。その意味では、これらの情報の信憑性に絶対の自信を持っているわけではありません。
ですが、「おやじが次々死んでいく怖すぎる現実」に記録した次の4件は、新聞が報じています。公的な除染事業従事者の放射能防護の対策は、ボランティアのそれよりも格段に充実しているはずと思います。それでも、これだけ事例があります。
「2011/12/12 伊達市で日本原子力研究開発機構が実施中の除染モデル事業に従事していた建設会社の男性作業員(60)が 死亡。」
「2012/1/17 福島県広野町周辺で日本原子力研究開発機構が実施している除染モデル事業で働いていた男性(59)が作業中に死亡。」
「東北大学教授加速器放射線科学の山崎浩道氏(58)、脳内出血で死去。東日本大震災後、丸森町で除染や手法の研究などにあたった。(朝日新聞2012/4/10)」
「2013/2/28午後4時15分ごろ福島県川内村下川内の国直轄除染現場で、木の片付け作業に当たっていたいわき市の男性(54)が突然倒れ、意識不明の状態で小野町の病院に搬送されたが、約2時間後に死亡が確認された。(福島民報2013/03/01 08:34) 」
ルポライター奥村岳志氏のサイト福島 フクシマ FUKUSHIMAの誰かがやらなければ。で、誰がやるんだい? ――収束作業の現場からVのF1作業員インタビューに次の発言がある。
「でも、なんで除染に行かなかったかというと、除染では、放射線管理が杜撰ですからね。そうすると、ゆくゆくすごい損をしてしまいます。たとえ1万5千円だとしても、相当の内部被ばくをしているわけだから、除染をやった人はそのうちバタバタ行きますよ。
サージカルマスクをしても、あんなものでは効果は知れてますね。だいたい暑くてマスクなんかしていらないですし。
結局、除染の現場は、管理されていないから証拠が残らないわけです。私の場合、病気とかなんかあったときのために、証拠を残しておこうと思って、原発に残っているようなものですから。」
除染現場は放射性物質の防御、放射線管理がずさんで内部被曝が大きくなるとの指摘は、他の作業員からもなされている。最近時点で除染作業員は福島県内で1万7千人程度と見積もられているが、F1現場から従事者の流出が少ない理由として納得のいく説明だ。
高校生などを現地研修という名目での汚染地派遣に参加させてはならない。西日本から東京への修学旅行でも体調を崩す例が少なくない。
福島県楢葉町木戸駅の近辺では、2013年の夏に除染作業が行われていた。Googleストリートビューからの切り出し画面。
作業員の方々は、タイペックは着ていない。マスクはしておられるが、ゴーグル着用の方は見当たらない。


作業現場に近い場所で休憩中のようだ。マスクを外している方もおられる。

既出記事
2014年06月25日 濃厚汚染地域の除染は、作業員が被曝するだけに終わるのではないか
2012年03月07日 年明けは、除染事業がいっせいに展開
2011年11月15日 自殺行為に等しいマスクなしの除染ボランティアにどうぞ
※ 2013/3/10、福島共同診療所報告会が開催され、そこでの松江寛人氏、杉井吉彦氏の発言等をAkira Tsuboi ‏@1876to1945氏が連続ツイート。このツイートをまとめてくれた人がいる。「Akira Tsuboiさんが語る福島共同診療所報告会レポート」
読んでみます。