住民アンケートを読むと、道路が混雑したとか、徒歩で避難したとかの記述がありますが、渋滞で20km進むのに半日かかったなどという記述はありません。
Google Earthの衛星写真を調べて分かりましたが、大熊町や双葉町の住民の多くは、町が用意したバスで逃げたようです。
避難指示が出た2011/3/12の衛星写真を見ると、道路に車が数珠つなぎという光景は見られず、建物などから離れた空き地などに車両が集結しています。
2015年09月09日 大熊町の避難はうまくいったのか
考えてみれば、直ちに避難と指示されても、身を寄せる避難先の当てもなく、その後の食事の手配などを考えれば、町が用意したバスで避難するのがベストです。
次は、Google Earthから2011/3/12時点の衛星写真です。常磐線双葉駅前の様子を示しています。撮影時刻は分かりませんが建物の影の伸び方から早朝と見られます。空き地に車が置いてありますし、駅前には大型バスが7台止まっています。

この時点での双葉町の人口は8千人強。大型バス1台は定員60人くらいでしょうか。7台で420名ほどです。双葉町役場は市街地の南東端にありますが、同じ時点の画像でバスは見当たりません。
最近時点

双葉町住民の避難方法の全貌は分かりませんが、アクションが早かったことだけは確かです。
大熊町については、画像の撮影時間が違うのか、バスの姿は見られません。人口1万人強。
双葉町、大熊町ともに、人口がわずかでしたからバスで避難という方策も取れました。これが人口10万、20万の都市だったらどうなったでしょう。隣町を抜けて逃げようとしても、隣町の人も間髪をいれずに避難を始めるのです。マイカーで。
道路を走れるでしょうか。2011/3/15に茨城南部の国道6号線は渋滞したと読者から聞いています。
原発事故が起きたら、全市避難指示?? できっこありません。急性放射能障害でそれこそ人がバタバタ死ぬでしょう。放射能が高いとして存置される例も出てくるでしょう。
とにかく濃度の高いプルームが自分の居る所に来ないよう祈るしかないのです。科学、文明は役に立たず、信心あるのみですね。