あなたも福島第一原発構内で生じている壮大な霧箱現象を観察してみませんか: ずくなしの冷や水

2015年07月25日

あなたも福島第一原発構内で生じている壮大な霧箱現象を観察してみませんか

普通は眼に見えない放射線を観測するための装置として霧箱が使われます。

霧箱は、「放射線などによる水蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置」です。

放射線は周りの空気をイオン化します。水は、このイオン化された空気に引きつけられるので、放射線の動きに沿って液滴が生成され、放射線の軌跡が見えるのだそうです。

次は、Wikipedia 霧箱に掲載されていたものですが、ポロニウムから放射されるアルファ粒子が四方八方に飛んで液滴ができ線香花火のように見えています。



霧箱実験は、それほど難しくありません。子供向けにやり方を説明したものがいくつかあります。この文書が分かりやすいでしょうか。

宇宙線が見える超簡単・林式ペットボトル霧箱 (小・中学生向け)のサイトは少し本格的です。このサイトにトリウムから出たラドンのアルファ線の軌跡を撮影した動画があります。

放射能測定器の中には霧箱の原理を用いたものもあり、線量の多い場合に用いられます。

筆者はものぐさなので、自分で実験道具を作りません。そこまでしなくとも、霧箱の中で起きているのと同じ現象を見ることができることを発見しました。

2011/6/25の夕方、長者原定点カメラの画像を見ていたら、福島第一原発構内の鉄塔は見えるのに、廃棄物処理施設の排気塔などが見えないのに気付きました。

福島第一原発構内にはよく霧やモヤがかかり排気塔が見えなくなったりすることはよくありますが、このような半端な不透明状態はなかなかありません。

福島第一原発構内の塔の位置です。

2015/6/25 17:38 1、2号機排気塔、3、4号機排気塔、廃棄物処理施設排気塔が見えなくなっています。

2015/6/26 8:26 いつものように見えています。

次の構内図と比較すると南北に直線で走る正門に通じる道路の左側、つまり西側までは見えていますが、その東側は見えていないようです。


正門に通じる道と排気塔の間は、汚染水タンクで埋め尽くされています。汚染水タンクは、ストロンチウムの濃度が極めて高く、ストロンチウムやその娘核種が出すベータ線がものすごい量になっているはずです。

大気中に強いベータ線やガンマ線が多ければ、水蒸気が多い環境下では、霧箱の実験と同じように放射線が周りの空気をイオン化し、イオン化された空気に水が引きつけられて液滴が生成されるはずです。

空気が停滞した場合、液滴が増え続け、視界が悪くなります。

上の画像の時刻にF1構内のライブカメラを確認しましたが、特にかすみや霧は見られませんでした。構内の海際から少し内陸に入ったところで水蒸気の粒が大きくなり視界が悪くなったことは間違いないだろうと考えます。

筆者は以前にも、同じような現象を目撃しています。
2015年01月29日 福島第一原発で海霧でもなくモヤが湧いてすぐ消える 大規模な霧箱実験のようなものかも

2015/1/28 14時57分。左手の送電塔の手前から三つめが見えにくくなっている。四つ目は見えない。1、2号機の煙突、排気塔も見えにくい。

15時4分、左手の送電塔の手前から三つめがさらに見えにくくなった。

15時13分、霞やモヤが晴れた。

15時17分、また霞やモヤがかかった。晴れてから数分しか経っていない。

15時21分、霞やモヤが晴れた。また数分で変わった。


次は2015/7/11
朝からALPS付近が太陽光を散乱させて明るい。


11時頃になってALPS付近が少しもやっている。


午後になって三つ目の送電塔が見えなくなった。4時ころまでこの状態が続いたことは確認。


午後6時頃になってようやく見えてきた。


三つ目の送電塔です。これが頭まで見えなくなりました。


この送電塔を囲む形でもやが出ていました。広くかつ高さもあります。放射線の強さはよほどのものです。規模が次第に大きくなっています。


MP5と3番目の鉄塔の距離は約100mです。3番目の鉄塔の周りの線量率が大きく上がれば、MP5に変化が出ると考えてよいでしょう。ガンマ線だけですが。


ALPSなどに近いのは3番目よりも、むしろ4番目、5番目の鉄塔です。3番目の鉄塔の立地に関しては、周りに池があることが特徴です。


国道6号から見た鉄塔の位置関係です。


福島第一原発構内は、人類が未経験な現象が生じていると言われます。研究熱心な核関連の研究者は、得がたいデータを入手できるはずですし、その結果から作業員の安全管理に役立つ知見も得られるはずなのに、なぜ現地に殺到しないのか、筆者は不思議でなりません。
posted by ZUKUNASHI at 18:08| Comment(0) | 福島原発事故
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