建築・建設業関係の親方や事業主の方へ: ずくなしの冷や水

2015年05月10日

建築・建設業関係の親方や事業主の方へ

東京近郊で工事業をしておられるhさん 一般論ですが筆者が常日頃考えている防御策を書きますので参考にしてください。

@ お住まいの地域は、福島第一原発事故後早い時期に複数回プルームに襲われ、初期吸気被曝が多かったと懸念される地域です。それゆえ、職業を問わず体調不良を起こしている方が広く見られます。
同業の方に、咽頭癌やくも膜下出血で亡くなった方がおられるとのことですが、潜在的なリスクは誰しも有していると考えておく必要があります。

A 今の課題は、更なる内部被曝をどのように防いで深刻な健康被害を防止していくかという点に絞られており、特に屋外での作業の多い方、粉塵が飛ぶ環境で働く方は、吸気被曝を防ぐ対策を講ずることが必要です。

B 具体的には、hさんがお書きのように、「既存の雨樋を取り替える工事」や古い瓦屋根の葺き替えの際には、雨樋の中に溜った土ホコリや瓦の下に入り込んだホコリが舞い上がることがありますので、これを吸い込むことがないようにされることをお勧めします。

ア これから暑くなりますのでマスクを着用しにくくなりますが、解体の時だけでもマスクをしてください。直接解体作業をする人だけでなくその現場にいる作業員全員がマスクを着用するようにしてください。

イ 福島第一原発事故により降下沈着した放射性物質は、当初は超微粒子で飛んできましたが、時間が経ち、単体で存在するのではなく他の物質との化合物で、あるいは土ホコリなどに付着して残っているものと思われます。粒子がある程度大きければ花粉症用のマスクでも効果が期待できます。N95マスクなど高機能のマスクであればより望ましいことは言うまでもありません。

ウ 雨樋の解体の際、霧を吹きつけホコリが飛ばないようにすることも有効だと考えます。土ホコリの溜った箇所、苔の生えた場所には放射性物質が溜っていますのでその飛散を防ぐ対策です。福島第一原発でやったように何かの塗料を吹き付け飛散防止を図ればベストですし、養生用の薄いビニールシートもホコリの飛散防止の面で使う余地があるかもしれません。

エ 特に解体作業時に着用した作業着は、家庭の洗濯機では家族の衣類とは別に洗濯することをお勧めします。作業着は、洗濯しても放射性物質のホコリは落ちないとの説もあり、本来であればタイペックのような使い捨てのものを使うのがベストとなりますが、そこまでできなければ、頻繁に洗濯して極力放射性物質が残らないようにするしかありません。

C 作業着の材質は、合繊のものをお勧めします。綿よりポリエステルのほうがベータ線の遮蔽効果があるようです。現在、雨樋の中にある放射性物質は、アルファ線を出すものやベータ線を出すものもあり、ベータ線を少しでも遮蔽できればベターだろうと考えた場合の選択です。

作業時には、軍手などを使っておられると思いますが、解体時には軍手の上からビニール手袋をすることも考えてください。草むしりをして手に異常が出た人からそこまでの防護が必要だったと聞いています。

D 夏季に屋根で作業する場合、照り返しもあり強く日焼けされると思いますが、福島第一原発事故後、紫外線のほかにベータ線による日焼け類似の効果が生じています。

お住まいの地域に背中の湿疹がなかなか治らないという読者がおられ、その方から伺ったところでは、曇りの日に車で出かけても帰宅するころには顔が赤くなっていることがあるそうです。現地で確認はしていませんが、ところによってはベータ線源が多く沈着しているところがあるはずと考えています。

日焼け予防とともに肌の露出部分を極力少なくすることが有効だと考えます。

E 筆者が現在最も警戒しているのは、ウランやプルトニウムなどのアルファ線源です。アルファ線源については、ガンマ線源よりも10倍被曝防止の規制が厳しくなっています。

お住まいの地域ではアルファ線源であるウラン232が米国による土壌調査で他のウランとともに検出されています。

一般人がアルファ線源の有無を確かめることは事実上出来ないと言えますが、筆者はベータ線源の多寡を知ることにより、アルファ線源も含めた危険度合いを推定できるのではないかと考えています。あくまでも次善の策ですがそれしかありません。

ベータ線源を含めた線量率の状況を知るには、高価な測定器は必要ありません。筆者が使っているロシア製の器械は2万円弱で買えます。電池が持たない不便さはありますが、十分実戦で使えます。若い方の胸ポケットに入れておかせて、アラームが鳴ったら退避させるという使い方もできます。

アラームの警報ライン最低は0.3μSv/hです。今ころそんな高い数字が出ないのではお考えになるかもしれません。筆者が2015/1に我孫子市の現地調査を行った際に集落の集会所の前庭で警報が鳴り続けました。

雨樋などの堆積物の中にときに高い線量率を出すものがありえます。

以上、筆者の思いつくままに並べました。「年下の子にはなるべくさわらせないようにしています」という配慮をされているhさんには分かりきったことかも知れませんが、実行可能なものがあれば、採用していただければ幸いです。

このブログは4年間、放射能問題を取り上げて書いてきましたが、hさんのような建築・建設関係の親方、事業主の方と意見交換ができたのは初めてです。

筆者には、感慨深いものがあります。少し光が見えてきたのではないかと、内心喜んでおります。
posted by ZUKUNASHI at 20:00| Comment(0) | 福島原発事故
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。