原発事故というのはこういうものなんだ 分かってきたこと: ずくなしの冷や水

2015年04月30日

原発事故というのはこういうものなんだ 分かってきたこと

科学技術が高度に発達しているとされる国で起きた原発事故
筆者はそれがどのように展開し、尾を引くのか知りたいと思って調べてきたが、分からないことが多すぎる。筆者の知識不足もあるが、専門家と言われる人でも分かっていない、推量不能なのだと考えるようになった。それでも、分かってきたこともある。

@ 外部被曝については、学問的な到達点である「しきい値なし直線モデル」が妥当。低線量でも被曝が重なれば、健康被害を引き起こす。


放射線源が身体の外にあるから、毎秒1本放射線を出す場合、それはどっちの方向に飛び出すか分からない。いくら接近していても半分以上は身体に当たらない。


A 内部被曝は放射線源が体内に入っている場合。毎秒1本放射線を出す場合、放射線がどっちの方向に出ようとも、すべて身体の組織にぶつかり、損傷を与える。同じ1ベクレルの放射性物質でも、内部被曝の場合のダメージは、放射線の数だけで考えても、最低でも倍、多ければ何百倍にもなる。



放射線がガンマ線の場合は、外から入って突き抜けることもあるし、内から出て外に飛び出すこともある。しかし、アルファ線、ベータ線は身体の外から当たった場合、ベータ線が数ミリ皮膚の内側に届くだけで奥深くには届かないが、身体の内から放射線が発した場合には、発生源の周辺組織を強力に破壊する。

内部被曝による健康被害も、しきい値なし直線モデルが妥当。

B 福島第一原発事故から4年を経過したが、鼻血や喉の痛みから始まり、突然死の増加、白血病の増加と健康被害は日を追って増えている。電車内での急病人の多発は、その顕著な現れ。

人口に対する割合ではまだ低いために、身の回りにそのような例を見る人とそうでない人に分かれ、今の段階では後者が圧倒的に多い。

C 外部被曝も内部被曝も放射線が身体の組織を破壊すると言う点では同じ。だが、放射線による損傷は、火傷で水ぶくれができて皮がむけ時間をかけてそこが再生するような傷や、打撲で内出血し腫れができて次第に治っていくというような損傷とは違うようだ。組織の細胞のDNAが傷ついたりというようにミクロの損傷が生じ、がんになったり、遺伝子が損傷を受け次の世代に伝えられたりすることがある。外見では分からない「永久不妊」という障害もある。

もっと大きな組織の損傷もあり、アルファ線源が皮膚に付着して穴が開くこともある。腸壁に付着した場合には、下血もありうるということになる。

D 被曝により生ずる健康被害が顕在化するのに時間がかかる理由は次のように考えられる。

放射線によって身体組織のごくごく小さな部分が損傷を受け、ある場合は、その細胞が死ぬだけで終わることもあるだろうし、がん化してがんの増殖に時間がかかることもある。心筋にセシウムがたまって心筋梗塞を起すのも、除染現場でセシウムを濃厚に吸入すれば数日で死亡という例もあるようだが、吸気による内部被曝、飲食物による内部被曝の蓄積には一定の時間を要する。

その前の段階として、例えばセシウム濃度の高い食べ物を食べても、他の食べ物との組み合わせなどにより吸収されないで排出されることもある。し尿汚泥のセシウム濃度は、福島第一原発事故直後に大きく上がり、その後低下している。いったん身体の中に取り込まれたものが、尿や便の中に出てくる部分もあるとされているが、筆者はし尿に含まれるセシウムの多くの部分は、吸収されないで排泄されたものだと見ている。

飲食物に含まれた放射性物質をどれだけ吸収するかは、毎日の食事内容により身体がどんな栄養素を欲しているか、真正の栄養素とまがい物を身体が見分けることが出来るか、真正の栄養素が不足してまがい物だらけでないかなどいろいろな条件によって規定されると考えられ、同じものを食べている家族でも、放射性物質吸収の態様は異なる。

E 大気中の放射性物質濃度は一時に比べれば大きく低下しているし、農産物に含まれるセシウム濃度はし尿中の濃度を見る限り低下している。

だが、初期の吸気被曝、飲食持つ経由の内部被曝は大きく、その影響は上のDに述べたように時間を経て発現してくる。特に食べて応援とか、汚染の強いものを気にせず食べていた人達に、これから深刻な症状が出てくる。

それに、福島第一原発から放出されるセシウムは毎時1千万ベクレルなどという少ない数ではない。双葉町の山田のMPでは、
2015/4/28 6:00 10.33μSv/h
2015/4/28 9:30 10.4μSv/h だったから、3時間半での上昇分 0.07μSv/h。平米当りセシウムが37千ベクレル増えると空間線量率が0.13μSv/h上がる。0.07μSv/hの上昇は、地表のセシウム密度が37千ベクレルの半分ほど増えていることを示す。

F 人口統計からは、被曝による健康被害ははっきりとしつつある。

これまで日本の人口増を牽引してきた東京都とその周辺8都県の死亡数と出生数は増加傾向と減少傾向を示している。



東日本と西日本では、出生数の変化率で大きな差がついた。西日本は、東日本に比べ出生数の落ち込みが少ないことが明らか。
2011/2以前12ヶ月(福島第一原発事故前1年)の出生数平均と2015/2以前12ヶ月の出生数平均との比較



G 専門家は触れようとしないが、米国土壌調査結果によれば、東日本にはウラン232を初めとするウランなどアルファ線源が少なからず降下しており、多くは何万年、何億年の半減期を持つ。日本政府は、グロスアルファ(アルファ線の総数)すら調べようとしない。

セシウムが減ってもウランの娘核種(ウランが次々に変化していく先の放射性物質)から生まれる放射線の数は、この先むしろ増えていく。

学者たちがこの問題を無視しているのは、いったんばら撒かれたものはもうどうしようもないからだ。

原発事故というのは、本当にすさまじいものだ。人間の手に負えるものではない。

(追記、修正予定)
posted by ZUKUNASHI at 13:18| Comment(4) | 福島原発事故
この記事へのコメント
はじめまして。ここ数か月ホームページを拝見しました。
こんなことじゃないかなと思います。

3.11から私も少し気になっていろいろできる範囲で考えてみたのですが、
セシウムとか、ストロンチウムとかは原子炉から出てくる1割程度のものを話題に
していて、危険性はあるけど、本当の危険性を隠すためのだまし絵
みたいなものかなと・・。確かに、600K eVぐらいの恐ろしいエネルギーを
出すので、無視はできないし、これらの物質は化学反応が激しくて、環境中
に溶け込みやすいと思いますが。
もう、70年以上も原発をやってきている彼らからは、お得意の困ったときの
一般向けのだまし絵ではないかと・・。

原発が爆発したときに、私はある関東のつくばというところにいて、測定器ではかって
いたのですが、2年もすると、爆発当時の5月ぐらいでは、まだコンクリートの上で0.35μ
だったものが、0.15μに下がっているところなどを目にしました。(コンクリートに
へばりついて取れないなんてのはウソでした。世界はいかにウソが深いかを
身をもって目撃。)

雨や風での流出は予想以上であることと、知らされてい短期核種の存在の危険性は
かなりではないかと・・。核種の消滅はすべて、外部環境へのエネルギー
放出による何らかの破壊を伴うわけですから。
(いまはもうその町にはいませんが・・。)

最近、説明されているα線(ヘリウム原子核)核種の問題が本丸ではないかと考えています。
多分、ここが彼らが隠したいことなんだろうなあと。
1〜4号機の爆発したウラン燃料の気化したものが大量に環境中にばらまかれている
物質であることと、核分裂性がしやすいように濃縮という細工がほどこされている
ことを考えると、やはり、危険なのはこちらではないかと。

台風が多いこの日本の状況を考えると、年を追うごとに地球全体に向かって、
ばらまかれていくことに・・。

特に、質量数が大きい重金属に類するものであることと、酸素と化合して酸化して
更に大きなものなりやすいことと、物質は同じものが集まる性質があるので
とても危険性が高いのではないかと思います。健康体でない人は重金属の
体からの排出能力が低いので、年を追うごとにしんどくなっていくのでないかと。

小さな微粒子でも、集まれば、きっと、そのなかで核分裂さえしてしまうでしょう。
そんなものが、皮膚についたり、体の中にはいったときにはどいう結果に
なるかは、子供でもわかるようなものです。

ほとんどの体の表面破壊に関することがらはこれらが深く関係しているだろうと思います。
少なくと、ガンマ線はかって議論をしても無意味だろうし、ベータ線をとらえて、これら
のα線核種の存在をチェックするしかなさそうです。

科学技術ってとても人を不幸にするし、地球の他の生物さんや植物さんを
だめにするもとして考え出されたものなんだろうと思います。
とても悪意を感じてしまう世界です。

われわれは、核戦争に巻き込まれて、この後もこの戦争は続き、
ひどいことになっていくんだろうと思います。

何かよい解決方法があるとしたら、何があるんだろうか。

Posted by nakiki at 2015年05月01日 08:31
ずくなしさん。
いつも、詳しい、健康被害のデータ。
ありがとうございます。
特に、関東側での、出生と死亡とのかい離が大きくなっているようですね。
今で、事故原発での放射能で、
健康被害が既に起きている人は
どれくらい、いるのかなあ、と考えたりします。
政府関係者は、鼻血程度で、あそこまで、ナーバスになる位だから、
全員知っているとは思いますが、
推進派・脱原発問わず、半分くらいには達してくれていると、
知らない人に対しても、互いに警告し合えるので、
予防・対策・早期発見にはいいなあ、
と考えます。
セシウム137が、β崩壊する時のエネルギーが2MeV。
DNA一本の耐力が、6keV程度。
この単純な事象さえ知っておけば、
自身の耐力の100倍以上もの破壊力のある物質が、体内の何処かに留まれば、
その組織の周辺。何十か所にも、DNAの2本の鎖が切れたり、
その破片が、別断片に入り込んで、
塩基配列が変わったりする(これが重病発症のトリガになる)のは、
当然と言う事は、文系出身の何処の誰彼が、
調べずの希望的観測で、あくまで観念的に「放射能は身体にいい。」
と言ってみても、物理的に、誰でも判ることです。
(小泉さんが、実に呆れてしまうと、1か月ほど前に言っていましたが、
 「世界一の安全基準」と言ってみても、
 その実証・具体例を言わずに言う行為と同じ)

さて、と、言うことで、
最近、郡山で、口蓋裂があり、かつ足の指が3本しかない
(うち2本は癒着)奇形の子供が生まれました。
親が、堕胎させずに、産む覚悟をした以上は、その子は、
容姿も、何事もなかったかの様に修復、
走ったり歩行時に支障がない様にと願います。
事情を訊けば、そこの
父親側も、母親側も、誰も、奇形の親族はいないとの事。
事故後、福島県内の“安全宣言”を信じ、
(国・県曰く、事故前の基準値1mSv/年よりも遥かに高い、計測ベースで
 10mSv/年などと言うのは、今は、“安全”と宣言されているからこそ、
 都内でも今やありがちな、その線量率の当地の土を袋で付けて、
 ドローンで、官邸に贈答しても、全くテロにはならないのだと思うのですが。
 宛先側の自宅の花や菜園を育てる栄養土にでも、使えばいいのです。
 逆に、威力業務妨害と言うことで、福島の土にビビッているのならば、
 「福島は、危険」と、本音であり本当のことを言えばいいだけなのです)
食や大気との接し方も含めて、親は、ごく普通の生活を送っていました。
そして、今、その親は、悲しみと後悔のどん底にあると言うことです。
ただ、実は、厚労省は、1年半前に既に、
それとはなく、国民にシグナルを送っていました。
“それとはなく”だから、私自身も、医療統計を見て、気づいたのも、
今から、僅か5か月ほど前です。
つまり、彼らが、全国各地の病院から集めたデータによると、
全国総計で、何千人と言う単位ではありますが、
心奇形が、事故後最初の1年で、37〜47%の範囲で増え、
次の年も29〜34%増加。
つまり、福島の事故後は、過去にはない勢いで発症が続伸し、
事故後2年で78〜98%にも患者数は増えています。
(範囲があるのは、22〜23年度の
 患者数で、10名以下の発症のある病院の場合は、-がふられていて、
 実数が掴めないから。その-のふられた所を総じて1と置きシビア側、
 同様に9と置いた物を緩慢側の数字とし、計算。
 現実は、ほぼ両者の中央値に来ると思われます)
心奇形がこれだけ増加しているのに、
他の身体の部位で、奇形が増えていない筈がないではないでしょうか?
厚労省側は、この1年半前の時点で、患者の急上昇に気づいていた筈なので、
データを単に、寡黙に置くのみならず、まさにその時点で、国民にも、
言葉で警鐘を鳴らすべきでした。
非ホジキンリンパ腫だって、ここまで、有意に増えているではないですか。
http://textream.c.yimg.jp/res/textream-cimg/78/b0/1009501-el5feeeno/8806/b43838710ad41c92a6548f4d5f093f58.jpg
非ガン系でも。
http://textream.c.yimg.jp/res/textream-cimg/78/b0/1009501-el5feeeno/8797/87961d044cf70c057760081f8055b597.jpg
骨の疾患だって、骨租そ症がここまで発症増があるなんて。
http://textream.c.yimg.jp/res/textream-cimg/78/b0/1009501-el5feeeno/8806/1d53eba7b2528365ddf761890e36eba0.jpg
が、彼らは、ウクライナ政府発表のものとして、
チェルノブイリの事故後も、後年に各疾患急増が来る、
健康被害の実態も知りつつ、福島の事案で、
そう言う、被害拡大の施策を取らなかったばかりか、
以降1年半も、次の年次データを出して来なくなりました。
(今は、既に年度が変わっている故、25・26年度と2年分も、追加で
 データが発表可であるのに。
 早期にデータが明るみに出ていれば、予防・対策が出来たのに。。。)
これは、厚労が、311の地震・津波が起こった当初から、
健康被害など無きストーリーにしたかった環境省に、気を遣っていると見ます。
(もっとも、環境省自体は、
「原発事故に対しては、健康被害など、あっても無きモノに。」と、
IAEA(国際原子力機関)に圧力をかけられているのだが)
「何故、2年分すぐに、データを出せない?」
と言う質問に対しても、口をつぐんでいる。
今の厚労大臣は、気の小さい人なのでしょうか?
省庁間の調整も大事かもしれないが、私が、厚労相ならば、
後に、自身大きな禍根も抱えたくないし、
「警告を出さないで、多くの人の命や健康を蔑ろにした」ということで、
国民から、集団訴訟も含め、自分の責任を問われたくないので、
リスクを認知した時には、
首相や官房長官にどう言われようが、その時点で、起こっていること・
分かっていることをハッキリと国民に伝えますが。
(国の分水嶺とも言える、重要な局面の処で、
 worth側への群集心理を持ち込むべきではないと考えます。
 その中で、もし、日本人が、尋常な精神状態を持っていたとしたら、
 今の政府や、事故を起こした東電も含め、電力会社には、
 先に引用した、小泉さんのような、感想・強い切望になる筈です。
 http://blogos.com/article/107707/ )
何れにせよ、今の国内の現実に目を転じた場合、こう言う状況下では、
厳しい言い方になるかもしれませんが、
周りの大人達が、情報を多角的に取る等をして、
「何か、周囲の様子が変だ。」と言う事で、気づくべきだったのかもしれません。
今は、チェルノブイリが起こった昭和の時代とは違い、
最新の科学技術で、コトがうやむやにはなり得ない、平成に入って来ています。
医療機関に、母親の検体を持ち込めば、134Csや137Csの有無で、
(今は、ナノテクが進み、1000万分の1mmの分解能で、
 分子構造が見れる様になったので、DNA周辺の物質判定可に)
WBC(ホール・ボディ・カウンタ)以上に、風評被害か健康被害かは、
今や正確に判定され得ます。
上記のような、世に出て苦労するかもしれない子供、そして、
奇形の宿命を負わされたが故に、闇の中で堕胎させられる、多くの子らは、
本当に可哀想な、推進者達からの被害者なのかと考えます。
Posted by 浮き船 at 2015年05月01日 08:38
nakikiさん 浮き船さん 示唆に富むコメントありがとうございます。
コンクリートや浸透性でないアスファルトに落ちたものはすぐに流れたように私も感じています。
セシウム137が、β崩壊する時のエネルギーが2MeV、DNA一本の耐力が、6keV程度ですか。これは確かに分かりやすいです。
Posted by ずくなし at 2015年05月01日 17:26
ずくなし様。2011年3月15日東京に放射能が降つたことにより、日本国は、すでに死んでいます。戦後の国策の第一は関東に人と金と物を集中し農業国家から経済大国の工業国家になる。第二に原発を作り、核兵器を持つた強国になる。この国策は、福島3号機の巨大な核爆発より失敗しまた。今あるのは、巨大な放射能地獄の日本国です。
Posted by 西 亨 at 2015年05月02日 02:54
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