被害100倍説のNさん がん、不妊、胎児への影響、心血管疾患、白内障などが今後増加するとは予想されないそうですよ!: ずくなしの冷や水

2014年12月24日

被害100倍説のNさん がん、不妊、胎児への影響、心血管疾患、白内障などが今後増加するとは予想されないそうですよ!

「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議の中間取りまとめを踏まえた環境省における当面の施策の方向性(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)について

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議の中間取りまとめを踏まえた環境省における当面の施策の方向性(案)

一部抜粋

(2)福島県及び福島近隣県における疾病罹患動向の把握
中間取りまとめにおいては、専門家会議は「国際機関の評価と同様、今般の原発事故による放射線被ばく線量に鑑みて、福島県及び福島近隣県においてがんの罹患率に統計的有意差をもって変化が検出できる可能性は低いと考える。また、放射線被ばくにより遺伝性影響の増加が識別されるとは予想されないと判断する。さらに、今般の事故による住民の被ばく線量に鑑みると、不妊、胎児への影響のほか、心血管疾患、白内障を含む確定的影響(組織反応)が今後増加することも予想されない。こうした評価は、WHO 報告書や UNSCEAR2013 年報告書での評価と同様である。」とされています。
全国がん登録等を活用することで様々ながんの動向を地域毎に把握することが可能となりますが、こうした分析には専門的な知見を要します。このため、調査研究事業により新たに研究組織を構築して標準化された方法を用いて各種がんの罹患動向を把握し、その成果を定期的に自治体や住民に情報提供します。
また、がん以外の疾患についても、既存のデータベース等を活用することで同様に対応していきます。

・・・引用終わり・・・

上の引用部は、環境省の当面の施策について述べたもので
専門家会議は、
@ 国際機関が評価していると同じように、被ばく線量から見て、福島県とその近県でがんの発症率に統計的に意味のある差を示す変化が出る可能性は低く、遺伝性影響の増加が認められるとは予想されないと判断。
A 不妊、胎児への影響のほか、心血管疾患、白内障を含む影響が増加することも予想されない。
B この評価は、国際機関の評価と同じ。としている。

これを受けて環境省は
a がんの動向を把握するために、がん登録制度を使い、研究組織によって標準化された方法で動向を把握し、情報提供を行う。
b がん以外の疾病についても同様に動向を把握して情報提供を行う。
としている。

がんの発症率に統計的に意味がある増加が生ずる可能性は低いとしながら、統計的に動向を評価する手法を開発して、情報提供するとしているわけで、がん発症リスクに直面している者からすれば、あなたががんなどの疾病になったら統計的処理を経た上で情報を公開します、と言われていることになる。

筆者は、すでに白血病などの発症例が急増していると見ており、健康保険のデータなどからはすでに把握可能だと考えている。被曝のピークは3年前に終わったと言う立場に立てば、今ジタバタしても混乱が生ずるだけということなのかもしれない。

将来、「統計手法」でデータがどのように加工されるか分からないが、もし、誰の眼にもがんなどの増加が明らかとなっても、専門家会議は、「今般の原発事故による放射線被ばく線量」に関するデータは環境省から与えられたもので、それに基づいて判断すればああなったと弁解ができる。

環境省は、福島第一原発事故直後のデータ収集は、他の機関が担当していてデータの不備は自らの責任ではないと言う弁解ができる。

UNSCEAR2013 年報告書が重視されているが、日本政府の協力なしでUNSCEARが報告書取りまとめの作業はできない。国際機関を前面に出す作戦も色濃い。UNSCEAR2013年報告書については、科学的でないとの批判もある。

・・・以下各県の報告書からポイントを抜き出した・・・

○ 宮城県健康影響に関する有識者会議報告書 2012年2月


筆者の確認計算。どのように推計したか書いていないので計算しても推計値にならない。


米国国防総省の全身被爆量推定値は、2011年3月12日から同年5月11日までの2カ月間、仙台市で成人1.2mSv。報告書で「その他の市町の測定ポイントは年間1mSv以下」とあるのは、齟齬がある。

これで科学的といえるのか。

○ 栃木県における放射線による健康影響に関する報告書 2012年6月
2-2 県民の放射線被ばく線量を把握するための調査
内部被曝
@ 学校等の給食調査(陰膳方式)
調査期間2012年1月30日から3月1日まで、10市町の給食施設、60検体。
A ホールボディカウンターによる測定
外部被曝
@ 個人線量計による幼保小中学生の被曝線量測定
10市町の3700人が対象、2012年1月末から3月末に実施。
A 空間線量率からの被曝線量推計
事故後1年間の積算線量推計値は、県央部で0.3〜0.6ミリシーベルト、県北部で1.6〜2.0ミリシーベルト。 
 

筆者の確認計算。他のデータ列では数字の合わないものもある。


米国国防総省の全身被爆量推定値は、2011年3月12日から同年5月11日までの2カ月間、小山市で成人0.87mSv。

○ 岩手県。調査結果が付されていない。


○ 群馬県 放射線による健康への影響に関する有識者会議の結果
20011年11月21日


群馬県は、被爆量の推計値などは提示していないようだ。

posted by ZUKUNASHI at 07:32| Comment(0) | 福島原発事故
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