ヨウ素の初期吸入被曝が生じた時期: ずくなしの冷や水

2014年12月18日

ヨウ素の初期吸入被曝が生じた時期

2014年12月17日 北関東、千葉県北西部などは甲状腺障害が多発する可能性で筆者なりの主要核種簡易分析法を用いてセシウムとヨウ素などがどのくらいの割合で沈着したかを見た。

次の表のとおり、場所によってセシウムに対するヨウ素などの割合が異なるが、基本的に放射線の数から見て、セシウム137の2.5倍から11倍程度のヨウ素やテルルが沈着したと見られ、それを運んできたプルームにはそれ以上の割合でヨウ素などが含まれていたと見られる。



放射性ヨウ素の吸入が甲状腺障害の一次的原因であること、甲状腺の被爆に関しては非確率的に障害が出るとされており、ヨウ素を含むプルームが流れてきた際にどこでどうしていたかが、被爆量推定のてがかりとなる。

セシウムとヨウ素は、別々に飛んできたわけではなく、いろいろな核種とともに混ざった状態で飛来した。このうち、セシウムについては、大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度分析が行われ、一部の測定地点ではあるが、時間別の大気中セシウム濃度か分かっている。ヨウ素などについても、おおむねこの時間別濃度と同じように変化したと見ていいだろう。

次の表は、大気汚染測定用ろ紙セシウム濃度分析結果から、地点別時間別に20ベクレル/立方メートル当たり以上の濃度が検出された時間帯を示す。恐くて見たくないという方も多いだろう。だが、目を背けていれば悲劇が終わっていると言うことはなく、より深刻な悲劇が始まるだけだ。

ネット上の情報によると、甲状腺障害が深刻化すると懸念される地域で病院等が検査をしてくれない例も多いし、深刻な症状が増えれば病院の対応能力を超えることもあるだろう。甲状腺の悪性腫瘍の手術例のある病院は限られている。茨城県の例

末尾に関連記事を掲げた。



2014年10月09日 初期吸気被曝の多いところは出生数の減り方が大きい 健康被害が多く深刻化は必定
2014年10月05日 大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度 場所時間別分布 2011/3/15
2014年10月05日 大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度 場所時間別分布 2011/3/16
2014年10月05日 大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度 場所時間別分布 2011/3/20
2014年10月05日 大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度 場所時間別分布 2011/3/21
2014年10月04日 大気汚染測定用ろ紙のセシウム濃度ワースト上位地点・時刻
posted by ZUKUNASHI at 10:10| Comment(0) | 福島原発事故
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