被曝で倒れるのは親が先か子が先か: ずくなしの冷や水

2014年11月24日

被曝で倒れるのは親が先か子が先か

2014年11月23日 これから働き盛りの親を失う子供が増えていく 誰が彼らを養うか 自民党には任せられないの記事について、特に読者のコメントも寄せられていないが、東海アマ氏がコメントしてくれた。

「放射能事故による被曝の本質は、若い細胞ほどダメージが大きいということ つまり子供から先に死ぬということで、ずくなしさんの視点には疑問 胎児、新生児、幼児、児童の順番で死ぬ」

世の母親、父親の皆さんは、どうお考えになるだろう。この問題を考える方が多くなる契機になることを期待して、少し筆者の考えを書く。

@ 被曝による感受性に関しては、若い細胞ほどダメージが大きい。このことは正しく、米国国防総省の被曝量推定値にも表れている。

米国国防総省による被曝量推定値。単位mSv
1歳から2歳の子どもで被曝量が最大となっており、次いで0歳児、2歳から7歳となっている。

A 被曝による健康影響の発現の時期は、健康影響が確率的なものである場合が多いから、いつ現われるかは分からない。急性障害、晩発性障害と言われるように特に被曝量が大きければ急性障害が出るが、いわゆる低線量被曝はがんなどの晩発性障害が主で10年、20年、30年経過してから発現することも多いとされる。

B 最近の年齢階層別の死亡率のデータが得られていないが、個別事例情報を見る限り、子どもを亡くして悲嘆に暮れる親の情報は、筆者の知る限りそう多くはないように見える。

C 個別事例情報で筆者の目に付くのは、父親が急死する事例。2014年11月11日今日の放射能備忘録 82冒頭の事例や、読者からのコメントで教わった、2013年秋、松戸市の男性、37歳の方が、朝、心不全で亡くなった事例など。2014年02月21日おやじが次々死んでいく怖すぎる現実にも詳しい記録がある。

D 福島第一原発事故後の状況を見ると、被曝で生ずる健康被害は、がんなどの一般に晩発性とされる障害のほかに、心筋梗塞などの急性または急性に準ずるものも少なくない。これらは、壮年期の男性に多いと言うのが、筆者の受けている印象だ。そして、これらの健康被害が先行して現われている。

E 東海アマ氏が言う「子供から先に死ぬ」という見方は基本的に正しいと考えるが、がん以外の致命的な疾病も考慮すれば、必ずしも現状はそうは言えないのではあるまいか。2014年11月22日 この先何十年の期間で見れば成人100人に一人が被曝に起因してがんになるで引用したゴフマンの理論は、がん化確率に関するものだ。

F 実際のところでは、子供がどんどん亡くなっているのかもしれないが、もしそうなら母親などの間で危機感が噴出しないのはなぜだろう。日本の乳児死亡率は低い。赤ん坊が無事生まれれば、親はその子が何年も経過しないうちに亡くなってしまうとは、普通考えなかったのがこれまでの日本だ。

G しかし、これからは違うし、すでにその変化は生じているはずだと筆者は思う。母親たちの意識が変わっているのだろうか? 子供が死ぬよりも夫が死ぬことのほうがよほど痛手だと? 母親がそのように感じ、考えていても、筆者はおかしいとは思わない。カネのために練炭で青酸カリで何人もの男を殺す女が出る時代だ。

H 世の母親たちは、自分の生活を脅かすリスクに鈍感になっているのではないか。というか、そういうものから目をそらそうとしているのではなかろうか。もちろん母親だけではない、父親も同じだろう。子どもの洗面器一杯の鼻血で移住を決断した父親もいるが、数少ない例だと思う。

とても言いにくいし、お叱りを受けるかも知れないが、今の親たちの中には、子どもの健康よりも自分たちの人並みの生活の維持が大事と考えている人が多いのではなかろうか。

I 東海アマ氏のコメントに戻ると、筆者は、壮年期の特に男性の突然死など循環器系統の疾病による死亡が先行し、続いて幅広いがんの発生が長い期間にわたって続くと考える。一言で言えば、「親が死んで続いて子が死ぬ」だ。

上に書いたことには異論が多いだろうし、お叱りを受ける点も多いだろう。どうぞご遠慮なくご批判いただきたい。このブログが炎上して多くの人の目に触れることになるなら、ありがたい限りだ。

小出裕章氏は、原発を止めるためならなんでもすると言い、実際に行動してきた。足りないのは、同氏に期待する私達の行動なのだ。
posted by ZUKUNASHI at 10:26| Comment(6) | 福島原発事故
この記事へのコメント
こんにちは。いつも有用な情報をありがとうございます。
私は、自主避難できず汚染地域で被爆対策をしながら暮らしている一児の母です。
全面的にずくなしさんの意見に同感です。
「子が先に亡くなり次に親」というのは、いつでもそうは限らないと思います。
むしろ、私の身の回りでは大人のほうが先に倒れていってます。
ずくなしさんの指摘されるとおり、「親が子どもより先に倒れてしまう」ことが大変多いと実感しています。
たとえば、フクイチ事故後、小学校の保護者(推定40歳台)が2名逝去しました。また、近所の40歳台の男性が急逝。自分の狭い世間だけ見てみてもこのありさま。
「親が先に逝ってしまう」危機感は強く持っています。
Posted by たま at 2014年11月24日 11:20
ずくなしさん、こんにちは。
いつもブログ参考にさせていただいております。

関西に住む一児の母です。一度コメントもさせていただいた事もあります。

ずくなしさんの、今の親は子供よりも自分の生活水準維持の方が大切ではないか?との指摘に、悲しいかな、自分も含め同じ思いを抱いております。

私自身も、この様な有益なブログの意見に触れずに生活をしていると、直ぐに自分の生活だけを考えてしまいがちになります。

半年ほど前から親戚を含め周囲の知人に幾度となく放射能の怖さを仄めかしましたが、殆ど反応はありませんでした。
少しあったとしても、直ぐに立ち消えてしまっている様です。

日本人の性なのか、愚民政策の成果かは不明ですが、子供の命より自分の生活を重視しているとのご指摘に、深く頷いてしまいました。

最近、近い周囲で大人が倒れ始めました。関東叔父が肝癌で死亡、関西実兄が食道癌疑い(結果待ち)、近い友人40代が不整脈、(知人からの見聞では既に数年前より大人が白血病や悪性リンパ腫、網膜剥離などなど発症しております。また子供に関しては、周囲では死亡例はなくインフルエンザや手足口病、マイコプラズマ、喘息などの重症化などが発症しています。)

しかし、分かっていても現状を打破する決定的な方法が見つかりません。
何度か本気で周囲にカミングアウトを試みたのですが、その時の反応が酷いものもあり、再度試みる勇気も意欲もありません。。。

それでも、ずくなしさんのブログは理論的なので紹介しやすいなで大変感謝しております。

細細とですが、放射能回避の努力をしつつ、諦めず今後の道を模索していこうと思っています。

ずくなしさん、お身体に十分お気を付けなさって下さい。
また、今後の更なるご活躍を心よりお祈りしております。
本当にありがとうございます。



Posted by まゆみ at 2014年11月24日 13:59
こんにちは
私は「子供から先に死ぬ」ではなく「中高齢者から消えていく」ような気がします
中高齢者になると亡くなっても年のせいで終わりにされてしまいますが
2011年3,11以降2012年の間直接の知り合い間接的知り合いを含め
なんぼなんでも多すぎるでしょう〜という人達が亡くなりました

そして今でも60代50代後半たまに40代の人が亡くなったり手術をしたと言う話が聞こえてきます
50代以上は影響はさほどないので食べて応援という話を始めの頃よく耳にしました
また「私達は大丈夫よねこれからの若い人や子供は可哀そう」という他人事のような言葉も会話の中で何度か聴いてそのたびにに腹を立てていました。
社会の役に立たないとみなされた年代の人間は被害のカウントさえされず、
力も発言権もない子供が一番危ないとされ,経済力や社会的地位のある人達は大丈夫とされ
分断されて世の中を変える力のある年代の人達は自分自身の問題とは捉えない結果となってしまったようにおもえてなりません,

Posted by yaeko at 2014年11月24日 18:41
こんばんは。何度かコメントさせていただいています。

子供から先に被害が出るというのは今は死亡ではなくて、
障害や難病の発症ではないかと感じています。
低身長、難聴、視力低下、喘息等です。

仕事柄、未就学児の眼鏡を作った際の補助申請件数が
増えているなと実感しています。また、子供の同級生等に
背が伸びず、本当に同じ年齢か?と思うような子供
も居ります。

そして、ご指摘の親が生活水準の維持を優先している件ですが、
私と夫も良く相談していますが結論がでないのです。

移住したいのですが、この政治では貧困へ落とされて
挙げ句に徴兵されてしまうのでは?母子避難中に夫に
先立たれた場合はどうか?兄にも言われましたが、
「手のひらからこぼれ落ちたらアウト」という恐怖感があります。
そうなれば、健康維持どころか路頭に迷う危険も有り、
とても子供を抱えて簡単には踏み出せません。

既に移住された仲間達は、ある程度財力のある方達で、
残って居て気にしている人は、行けない事情があるということでは
ないかと思います。また、一度移住された方の中には、
経済的不安定から関東に戻られる方も多いと、移住された仲間から
聞いています。本当に、酷い政治で若い親たちは、
どう生き残れるか?どう子どもを守れるか?に必死な人も居ると
認識していただけたらと思います。
Posted by びっけ at 2014年11月24日 22:52
少なくとも今回の事故後の成り行きを見ていると、事故前に言われていた
「大人は放射能の影響が少ない」
は全く違っていたように感じています。
放射能はその人の加齢で弱っているような部分をさらに弱らせるような作用をするのではないでしょうか。
Posted by まさ at 2014年11月25日 00:22
土壌汚染、海洋汚染、吸気被曝、すべてが人類未踏の醜さの上に
食べて応援、瓦礫広域処理などの放射能汚染拡大政策ですから、
これからどういう地獄絵図になってしまうのか考えるのも恐ろしいです。
子供の成長への影響が既に出ているとすれば、主に魚介類からの内部被曝の影響が
大きいのでしょうか?

https://twitter.com/ahya25/status/519996955703779328

https://twitter.com/onodekita/status/519997645054427136
Posted by ハマ at 2014年11月25日 05:55
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