自分自身の吸気被曝量を推定する 大気汚染測定用ろ紙の放射性物質濃度から 18: ずくなしの冷や水

2014年09月19日

自分自身の吸気被曝量を推定する 大気汚染測定用ろ紙の放射性物質濃度から 18

私の場合、2011/3はほとんど外出しなかったし、関東産の野菜も食べていなかったから被曝量は小さいと高をくくっていたが、どうもそれでは甘いようだと思い直したのが、日立市十王町にお住まいだったモリタさん(50歳)の体内放射能簡易測定結果の動画を見てからだ。

日立市に住む男性の内部被曝がすごい

この記事を書きながら、私はモリタさんの健康を心配した。というのは、私自身、2011/7に福島第一原発事故後初めて窓を開けて掃除をしたが、その際に私が裸でGMサーベイメーターの検出器に近づくとサーベイメーターの値が上がったことがあった。

そのころは、サーベイメーターの取り扱いの経験が少なく、ベータ線を感知したのかと思っていたが、あれは間違いなくガンマ線をとらえたものだ。人体の中にはカリもあるし、今はセシウムなどもある。

そのときの反応と比べても、モリタさんの計測値は飛びぬけて高い。その原因を私なりに推定して見たが、地元産の野菜や魚、水道水の汚染しか思いつかなかった。今思うと、吸気被爆も大きかったのではないかと思う。屋外で仕事をされていたとのことだった。

私が飲料水をボトルウォーターに替え、使用食材の絞込みを強めたのはこの後だ。吸気被曝による体内取込は排出が期待薄のものもあろうが、排出を待つしかないし、とにかく追加的な体内取込を食い止めるしかないと考えた。2013年の夏は外出時はいつもマスクというわけにはいかなかったが、2014年の夏はほぼマスクを徹底した。

私の吸気被曝を見積もると、居住地のセシウム濃度はほぼ次の図のように推移したはずだ。3/15の昼前後に外出、3/17か3/18に近所の人とスーパー銭湯に行った。3/21は降雨で外出しなかった。



もちろん炊事の際には換気をしているし、外気を取り込んでいるから外気に含まれる放射性物質は当然吸い込んでいる。それが2011/7の掃除の際に検出されたのかもしれない。

それでも、福島第一原発事故の1年後からは外出が減り、食べ物も少しは気をつけていたから相対的には内部被曝は少ないと思う。一方外部被爆については、フィールドワークを繰り返したりしているから近所の住人よりは多いだろう。

以上のところから、今も汚染された食べ物を取り続けている人は、大気中の放射性物質濃度が低下し始めた頃に比して、体内のセシウムなどは減っておらず、増えていることもあると思う。

モリタさんは、2013/4中旬、心不全で逝去された。ご冥福をお祈りする。

モリタさんほどに体内から強い放射線を発している方は、そう多くはないのかもしれない。だが尿検査の結果やWBCの測定結果では驚倒すべき数値が出ていることもある。

今までどおりの暮らしだとおやじの体内放射能濃度は環境濃度と平衡する

これらの事例から分かるのは、体内のセシウム濃度が高くなっても、特に身体の異状を感じない人もいるということだ。身体異常の出方には大きな個人差がある。福島第一原発事故から3年半が経過して被曝が原因となって亡くなった方もおられるし、種々の身体症状で悩む人もいる。その一方で、特に体調の変化はないとする人もいて、被曝の影響の出方は実に多様だ。

チェルノブイリ事故の後に、何年も経過してからがんを発症したり、突然死する人が出続けたというのは、日本の健康被害の出方を見ていると、納得できる。

最近、読者から教えてもらったところによると、比較的汚染の強い地域に住んでおられたお年寄りがさらに汚染の強い地域に転居し、地元産の野菜等を食べた後、元の住所地に戻って何ヶ月か経過して全身にガンの転移が見つかったという。

年配者のがんの進行が著しく速いというのは、被曝によるがんの特徴だとされている。年寄りは放射能に強い、あるいは影響を受けにくいという説は誤りだと私は考える。

福島第一原発事故後に生じた小児の白血病は、外部被曝より内部被曝により多くの原因があるように思う。いくつもの事例を調べたわけではないが、関東地方のプルーム往来線量数値表で見れば分かるように、初期の外部被曝は累積してもそう大きくはない。そして空間線量率の高い地域よりも大気中の放射性物質濃度が高かった地域、濃厚汚染が生じた地域でより早く子どもの白血病発症が伝えられている。

今なお、放射能が健康に与える害を甘く見ている人は救いようがないのかもしれない。みな、自己責任で自分の行動を決めている。政府やマスコミがいつも正しいこと、善意で情報を出していると信じて生きるのなら、それも一つの生き方だ。

放射能が健康に与える害を避けようとするなら、自己努力の余地が大きいという点ではこれからが正念場だ。健康被害が生じた人は、一日も早く避難したほうが良い。カラダが放射能に負けて悲鳴をあげているということにほかならない。

内部被曝を抑制してもこれから先は否応なしに外部被曝が積み上がる。サッカー場や野球グラウンドで元気に遊ぶ子どもの中にもいずれ影響が顕著になるだろうと、いつもつらい気持ちで眺めている。

人口動態の統計を記録し始めて間もない頃、長野県の人口自然増変化指数が新潟県寄りと静岡県寄りで悪いことに気付いた。考えられる要因は、柏崎刈羽と浜岡しかなかったが、ともに停止が続いている。今思う、被曝の影響はそれほどに時間が経過した後に出てくるのだと。

避難先の選択はいろいろな基準があって一概には言えませんが 市町村別に見る

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posted by ZUKUNASHI at 13:23| Comment(0) | 原発事故健康被害
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