次のグラフで、濃紺の線は2015年から2019年の平均死亡率を示します。前後の月との変動を見るために各月の日数を31日に置き換えて死亡数を調整し死亡率を出しています。赤い線が2020年。2020/11に関して言うと2015年から2019年まで11月はだいたい月間死亡数436人でした。ところが2020/11は501人になりました。平均との差は65人(この数字は後に説明があります)です。

この平均との差は、4月、6月そして8月以降に大きくなっています。過去の最大値よりも大きな値が、なぜ続いているのでしょう。
船橋市で2020/12/1までに新コロナウィルスが原因で亡くなった方は、7人とされています。公式に新コロナウィルスが原因で亡くなったとされる方の10倍、20倍以上の方が実際には亡くなっているのです。
新コロナウィルスに感染していながら検査を受けず、亡くなってしまった方もおられます。それだけではなく、感染、あるいは新コロナウィルスに曝露して基礎疾患が悪化して亡くなった方もおられるでしょう。
個々の死亡者がなぜ亡くなったのかはわかりませんが、新コロナウィルスによる直接の死者以外に多数の方が亡くなっているのです。
なにか災害でもありましたか? 悪性の感染症の大流行でもありましたか。ありました、新コロナウィルスです。
次の表は、各月の死亡数を日数で調整し、かつ各月の人口を使って死亡率を計算してから平均などを出していますので、実数の計算とは差がありますが、大きくは違いません。

表の最下欄にある「超過分死亡」を1月から11月までマイナスの月も入れて合計すると384人になります。マイナスの月を除けば約460人です。
7人と384人あるいは460人。なぜこの差ができたか、心を落ち着けて考えてみてください。
ある原因で死亡者が多発する場合、銃弾が命中して当たれば死ぬ、当たらなければ死なないというはっきりした境界線はありません。死ぬ人がいれば、生死の境をさまよってかろうじて生還する人もいるし、障害が残る人もいるのです。
福島第一原発事故後、多くの方が突然死しました。除染作業やF1の収束作業に当たっていた人たちです。そういう不幸な方々のほかに心臓の不調を抱えながら暮らしている人もいますし、その他の疾患で苦しみ、中には亡くなる方もおられたのです。
新コロナウィルス感染による後遺症も激しいものがあります。時間の経過とともに医学者のレポートが出ています。EDや前歯が出血もなく抜ける、子供の小児病MIS-Cなど、ご存じでしたか。
これだけ感染者が増えると、亡くならずとも重い後遺症を患う人は必ず増えます。そして、亡くなる人も出てくる。これが厳しい現実です。
テレビなどでは伝えない厳しい実態があるのにそれを知らずに、勤めや学校を休むべきではないなどと触れ回るのは社会に害悪を流すものです。そういう人がまだまだたくさんいます。そういう人の無知な発言に妨げられることなく自分で最善と考える予防策、防護策を実行していきましょう。
それが人々の生存に欠かせないエッセンシャルワーカーの感染リスクを減らすことにもなります。
